苧引

琉球舞踊 古典女踊りの「苧引」を撮影しました。


撮影日:2022年7月16日

踊り:仲嶺夕理彩さん

「苧引」の苧とは、沖縄本島では糸芭蕉を指します。大切な人のために糸芭蕉から着物を作って差し上げたい、という美しい手踊りです。その歌詞は次のようになっています。


あたり苧や績みやい 二十読布織やり

玉黄金里が 御衣よすらね


屋敷内の苧麻を紡いで二十読もする極上の布を織って、大切なお方の着物を縫って差し上げたい

あたり苧の中ご 真白ひき晒ち

里が蜻蛉羽 御衣よすらね


屋敷内の糸芭蕉の芯を真っ白に晒して、あのお方にとんぼの羽のような薄い着物を縫って差し上げたい

上の写真の背景に写っているのは、まさにその糸芭蕉です。そこから糸を取り出し、染め、織り上げるのはとても大変な作業です。相手への思いの強さが伝わります。

太平洋戦争により継承が途絶えてしまっていた踊りでしたが、戦後、柳清会家元の比嘉清子氏が復活させたことで、今の私たちも見ることができます。

(上記の歌詞の意味は、書籍やインターネット上の情報を参考に上田自身が編集して載せたものです。)

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