花風
琉球舞踊 雑踊りの「花風」を撮影しました。
撮影日:2021年9月20日
踊り:儀間佳和子さん
雑踊り(「ぞうおどり」、沖縄の言葉では「ぞううどぅい」)とは、琉球王国の時代ではなく、明治以降に創作された琉球舞踊のことを指しています。その中でも、洗練された感情表現で踊られる「花風」は、古典女踊りに通じるその抑制美から「準古典」とも呼ばれている踊りです。その歌詞は次のようになっています。
三重城に登て 手巾持上げれば
早船の習ひや 一目ど見ゆる
三重城に登って手巾を振りましたが、走る船は速くて、一目見えただけでした。
朝夕さも御側 拝み馴れ染めの
里や旅せめて 如何す待ちゆが
朝夕お側で暮らし馴れておりますのに、あなたが旅に行ってしまわれては、私はどんなにしてお待ちしましょうか。
想い人が遠くへ行ってしまう悲しさ、切なさを情感たっぷりに踊り上げます。髪は情結い(辻結い)、黒の絣をウシンチー(帯をせず上衣を下帯に挟み込む)で着て、花染めの手巾に藍傘。古典舞踊や他の雑踊りとはまったく異なる匂いを醸し出します。見る者の心を掴んで離さない、まさに珠玉の雑踊りと言えます。
(上記の歌詞の意味は、書籍やインターネット上の情報を参考に上田自身が編集して載せたものです。)
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